体育授業24運動会2

運動会 その2

 そしてご存じの通りコロナウイルス感染対策である。

 これによって、運動会そのものが吹っ飛んだ。日本中が運動会のない学校生活となった。

 もし仮に「運動会は復活してほしいですか。」という投票でもやってみたら、どんな結果が出るのだろうか。調査したわけではないが、きっと思うほど復活賛成論者は少ないと思っている。

 完全になくさなくても、午前中で終わる、弁当廃止などは一定の理解を得ているのではないかと思う。

 今年、復活の兆しがある。あちこちの学校で、運動会を実施するところが増えている。

 しかし、相変わらず暑い。感染対策は続けなければならない。子どもたちには昨年度一昨年度の経験がないため、低学年だと「そもそも運動会って何?」という状態だ。さらには、ここ一二年で教師となった若手の皆さんは、運営方法も子どもの指導も全く未経験。そういう人たちの比率が今の学校現場にかなり高くなっている。

 そうした現状の中からの復活である。

 完全に復活しようと思うと今まで以上に、過度の負担を強いられるのは目に見えている。

 復活は単にゼロになったものをプラスに戻すだけでなく、そこに今までにないマイナスも背負うことになる。きっとマスコミや一般の人には分からないだろう。

 熱烈な復活主義者もいるだろうし、昔を懐かしむノスタルジックな人もいるだろう。

 「運動会が活躍の場という子どももいるから」という話を聞いたこともある。これは何とも暴論である。かけっこで一番になること以外活躍の場がないような学校の在り方の方が問題である。どこか昭和のドラマのイメージを引きずっている。

 熱中症やコロナウイルスは決して歓迎しないが、その結果、見直す機会がやってきている。

 今なら、新しい運動会の形を作ることができる。

 運動会で得るものも確かにある。私も様々な実践もしてきたし、その中での子どもたちとの思い出もたくさんある。

 しかし、だからと言って未来永劫同じものでなければいけないわけでもない。運動会で得たものを他のもので代用していく発想もこれから必要だと考えている。

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