授業参観4 全部見てもらう

授業参観

どんな授業を見てもらうか4

2 一日の授業圧縮型

 これは国語をメインとして、使うことが多い。
 45分の中に、いろいろなものを突っ込む形である。

 漢字練習の風景 音読 暗唱 視写 ミニ討論 百人一首などを45分の中に入れる。

 さらに時間に余裕があれば、リコーダーや歌も聞かせることもある。組み合わせは、その時々で変える。

 前の学年まで、漢字練習や音読練習が家庭学習の定番であり、毎日大変な量をこなしていたことは保護者も知っている。しかし、私が担任になってから、家庭学習でほとんどやらない。昨年まであんなにやっていても、結果が芳しくなかったのに、家でしなくなって大丈夫なのか、と保護者は思っている・・・場合が多い。

 そこで、学校での漢字練習や音読の様子をあえて見せる。

 漢字練習では、指書きを的確に、テンポよくやっている姿、スキルにていねいに書き込む姿、隣の友だちとミニテストをやっている姿などを見せていく。
 子どもたちが堂々としかもテンポよく進めていれば、保護者も安心する。

 時折ミニテストやってみる。その場でスキルを閉じさせ、教師が出した問題の漢字を指書きで書かせてみる。その指書きの姿を見て、「だから家で宿題しなくても、こうやって学校で覚えているんだ。」と納得してくれる。

 音読も同じである。教科書を両手で正しく持ち、みんながはっきりした声を出して読んでいる姿を見てもらう。時には、全員で保護者の方を向いて、読むこともさせる。
 特に高学年であれば、「声が出ないもの」と思っている保護者にとって、子どもたちがはっきりした声で読んでいる姿は、うれしく感じるものである。

 漢字や音読、その他の内容も、テンポよく進めることが大切である。子どもたちが、てきぱきと進めている様子は、そのまま集中している姿に映る。

 こうやってあえていろいろなものを見せるときに、テンポよくそれぞれを示すと、こんなに一つ一つを集中してやっているのなら、学校での勉強も身に付いているだろうなと安心してもらえる。

 最後に時間が余ったら(わざと余るように計画するのだが)、
「リコーダーも聞いてもらおう。」とか「歌も聞いてもらおう。」と言って、ついでに違うこともやってしまう。
 百人一首を見せるという方法もある。

 ただし、この方法は45分の流れを、という先輩教師や管理職にはなかなか理解してもらえないかもしれない。
 私としては、だらだらと一つの流れを見せられるよりは、さまざまな場面を切り取って見せてもらえる方が(年に1回程度なら)むしろ歓迎されているという実感だった。

 授業参観シリーズ
 01 保護者は我が子を見に来る
 02 ネタの向こうに見えるもの
 03 算数ノートを見てもらう
 04 全部見てもらう
 05 保護者を巻き込む授業+おまけ

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