タイピングはぜひとも教えるべきである

ICT教育

タイピングはぜひとも教えるべきである

 もし子どもたち全員に教えるとしたら、その中にタイピングの方法は入れるべきだと思っています。

 キーボードを見ずに入力することができる、いわゆる「ブラインドタッチ」の方法はすでに確立しています。これができるようになれば、無理なく入力することができるようになります。タイピング入力の原理は、どのコンピュータでも同じ、普遍的な技能です。

 これは鉛筆の正しいも力を指導することと同じです。

 鉛筆の正しい持ち方を指導するのは、見た目をよくするためではありません。正しく鉛筆を持つことができれば、まず文字を書くのに疲れないのです。そして美しい文字が書きやすくなります。(絶対に書けるようになるわけではありませんが。)

 つまり、文字を書くという本来の目的を達成するための手段として、正しい鉛筆の持ち方を教えるのです。作文が嫌いな子どもたちの中には、鉛筆の持ち方が悪いせいで、すぐに疲れてしまい、書くことそのものが嫌になっている場合もあるのです。

 鉛筆の持ち方は、人間が筆や鉛筆を持ち始めたときから生み出した「財産」です。手の構造が今のままである以上、おそらくこれ以上合理的な持ち方はないのです。歴史に裏付けられた人類の財産と言ってもいいでしょう。

 今のタイピング入力も同じです。これ以上、簡素な入力方法はありません。これをもし子どもたちに初期の段階で(間違ったタイピングを覚える前に)教えることができれば、それだけで子どもたちのPCの使用効果は劇的に上がると考えていいでしょう。

 キーボードによる入力が今すぐなくなるとは考えにくい今、子どもたちがあと何年もコンピュータを使うと仮定するならば、その一回一回がストレスなく快適に入力ができるようになるだけで、生涯の生産性は大きく伸びていくはずです。

 これをタイピングゲームで練習させておけばいいと思っている残念な教師がたくさんいます。(教師自身がタイピングの方法を知らないからです。)

 正しいタイピングの方法でなくても回数を重ねれば、タイピングの効果は上がっていくでしょう。それは鉛筆の持ち方が悪くても練習すれば早く書けるようになるのと同じです。

 しかし、それを繰り返すうちに、子どもたちは間違った方法を自分の中で定着させます。単に早く打てればいいという考えでは道を誤ります。

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