算数指導7一桁の加減乗除その7

一桁の加減乗除 その7

 3年生の段階で、先の「一桁の加減乗除」テストの足し算・引き算・かけ算の3種類が5分で満点が取れていると、筆算の学習はスムーズに進むはずである。

 だから4月の段階から、なるべく早く実態を把握し、こまめに子どもたちに対応していく必要がある。仮に3年生の段階でこの3つをクリアしてもらえると、4年生以降の学習にも大きな貢献となる。

 ちなみになぜ5分なのか、高学年は3分なのかである。

 厳密な秒単位の根拠はない。ただ、限りなくゼロに近づけるという速さは不要であるということだ。

 5分と言えば300秒、300秒で100問の計算をよどみなくこなし、ミスがゼロであれば下の学年であれば十分であろうとことだ。

 これを1秒でも短くするために、何回も挑戦するというような練習をすると、子どもたちは一見集中する面を見せるが、やがて計算そのものが雑になり、その上限界点に直面する(理論上どこまでやってもゼロには絶対ならない)と急速にやる気を失う。

 3分は180秒、これで100問を処理する。2秒弱で一つずつ確実に処理できるなら概ね問題はない。

 かつて受け持った子どもの中に百マス計算で足し算を50秒でクリアした子どもがいた。

1秒で2問「書いていく」ペースである。

 その子の実力は高く評価し、こうして紹介もしているが、全ての子どもがこのレベルに達する必要は全くない。目指すことでむしろ失うものもある。

 教師は、子どもが自分で目標をもって取り組んでいるように見える。(その時に時間をニンジンにして走らせるのは一つの方法である。)そして、個人差のある学級で同じことをさせるときには、できる子どもたちへの課題が見つからなくて、秒を競わせる。

 バスケの練習でドリブルシュートの成功率を100%にあげることだけを考えて、これ以外の練習がおろそかになるようなら、違う練習をした方がトータルバランスを考えた上で効率がいい。

 高学年でていねいに積み上げてきた子どもは、特に急いでいる風でもなく淡々と説きながら、それでも1分台を出す。数字のていねいである。そうした子どもたちは、ある問題の答えを書きながら、すでに次の問題が見えている。だから、鉛筆が止まらないのだ。

 そうした動きは教えてできるというより、体得していくもののように思う。

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