清掃指導(除草作業と外掃除)

教育技術シリーズ

 年に1度か2度、行事として除草作業が入っている学校が多いのではないだろうか。
 個人的にはなくてもいい時間だと思っているが、どうせやるなら、子どもたちにも達成感を味わわせるように仕組みたい。

 まず学級の範囲を確定する。
 これは予め担当から出されるだろうし、学年で分担を決めておくといい。

 それをもとに、草の多さを見ながら教師がグループ編成をし、エリア分担を行う。
 ここで、子どもたちに自由にさせてしまうと、草を抜きながらおしゃべりをしてしまうのは、ごく自然の流れである。
 それも、頭をくっつけるようにしゃがみこんで、あるのかないのか分からないような小さな草をちまちまと抜いている。
 放置しておくと、やがて草抜きすらしなくなる。

 グループ編成をしたら、上手に見える除草作業の仕方を伝授する。
 自分たちの決められたエリアの中で、パッと見て目立つ草から抜いていくのである。小さな草は後回しでいい。背も高い大きな草から手を着ける。

 一番目立ったものを抜いたら、次に目立つものを抜く。
 こうやって目立つもの、目立つものから抜いていくと、みるみる風景が変わってくる。

 そして抜いたものはグループで同じ場所にまとめさせる。しばらくすると、草の大きな山ができる。この山の大小を他のグループと比べることで、どこが上手にできているかが一目瞭然となる。

 子どもたちの取り組みの結果を、草を抜いた場所を比べても、もとの茂り方が分からないから比べようがない。抜いた後の成果は、草の山にして見せる方がいい。

 そして、時間が来たらさっさと打ち切って終了である。全部終わっていなくても終了する。目立つものから抜いているので、見た目も激変である。
 除草作業は夏休み明けにすることが多いだろう。そもそも暑い。いや熱い。

 熱中症を心配するなら、そもそもやらなくてもいい行事である。(実際に勤務校では何年もやっていなかったが)

 残っている草があっても、あきらめてさっさとやめる。
 態度が悪い子どもたちがいても、気にしないで、みんな頑張ったねとほめて、健康状態を把握したらさっさと教室に戻せばいい。

 ちょっとゲーム感覚で楽しんで、達成感が見えたら、それで十分な活動である。

清掃指導ラインナップ
 一から十まで教える清掃指導
 目標を明確にする清掃指導
 本末転倒の清掃指導
 清掃指導(ほうきの使い方)
 清掃指導(ぞうきんの使い方)
 清掃指導(安全な机移動)
 清掃指導(机移動の段取り)
 清掃指導(廊下掃除の段取り)
 清掃指導(教室掃除の段取り)
 清掃指導(除草作業と外掃除)

新・教育技術シリーズindex へ

タイトルとURLをコピーしました