給食指導 後片付け

教育技術シリーズ

 給食の配膳台は、教室の前方に置いていた。私自身が配膳や後片付けの様子を見るためである。
 後片付けは指導によって大きく変わる。

 ご飯粒などはきれいに取ることを伝えておく。意外に知らない子どもも多い。きれいに取れと言われて、お椀をなめるようにして取る子どもや、手でつまんでいる子どももいる。
 こまめに話をする。

 また、それ以前から箸の使い方も指導しておく。指導してもすぐには変わらない、これは三食のうち二食を受け持つ家庭に任せたいところだ。それでも簡単な持ち方の指導を行い、時折食事中にチェックしたりしている。

 おかずも汁などが残らないように伝えておく。

 食器を片付けるときに、汚いからか、落とすようにかごに入れる子どもがいる。片付けるときに音が鳴るのは行儀が悪いのだと教える。場合によってはやり直しをさせる。

 配膳台の上の配置や、ごみ袋の位置なども4月からきちんと整えておくと比較的きれいに片付けが済む。大切なのは教師の意識がそこにむいているか、である。

 いただきます同様に、ごちそうさまのあいさつもていねいにさせる。

「食事は材料となった動物や植物があり、それを作ってくれている人の力があり、そしてお金を出してくれているおうちの人のおかげがあって成り立っています。
 ずっと感謝しろとは言いません。せめて、いただきますとごちそうさまのあいさつのこの短い時間だけは感謝の心をもって、ていねいにあいさつしてください。」

 と伝えておく。

 前後したが、おしゃべりの仕方などは特に基準はない。

 いつも言っていることは

「人の家で食事に呼ばれたときに、食べ方が悪くて君たち自身にはも文句は言われないが、親がばかにされる。マナーは知っておく方がいい。」

「レストランなどで同じ行動をとって、恥ずかしくないかどうか考えるといい。今の君の態度は『お客様失礼ですが、ご退席ください』と言われても仕方がない態度だ。」

というような話はする。

 学校ルールに適用させるのではなくマナーは社会に出たときに生きるものだ。

給食指導ラインナップ
 給食指導 コンセプト設定 
 給食指導 時短から始める
 給食指導 時短の思想を学ぶ
 給食指導 配膳のコツ
 給食指導 セルフサービスの意味
 給食指導 おかずをつぎ切る
 給食指導 完食よりマナー
 給食指導 食べ方基礎知識
 給食指導 食べ方の指導(高学年)
 給食指導 食べ方の指導(低学年)
 給食指導 おかわりの指導
 給食指導 微細だが重要な食事の指導
 給食指導 知的に指導する
 給食指導 後片付けその他
 給食指導 給食週間と完食指導

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