体育指導8 準備運動・集合

体育授業のコツ

準備運動

 学級の中に「体育係」がいて、その子どもたちが準備運動をさせている学級を結構見かける。
 その間に教師が着替えて来たり、あるいは準備をしたりする。
 低学年で教師が準備しなければならない場合もあるだろう。

 子どもが準備運動をするときには、どうしても毎時間同じ準備運動になる。
 屈伸、伸脚、アキレス腱伸ばしなどである。

 私は子どもにさせることはあまりなかった。いや、ほとんどさせなかったと思う。
 運動によって準備運動が変わるからである。主運動に合わせて、準備運動の内容も量も変えていた。

 バスケットボールの時には、捻挫を防ぐために足首回しを、そして突き指を防ぐために指先伸ばしに時間をかけた。
 その後、すぐにグループ単位でボールを扱う活動を始めた。
 このボールを扱うことが準備運動に含まれる。

 器械運動の時には、手首のストレッチ、肩の回旋運動などを重点に行う。
 マット運動ではこれに加えて首のストレッチも入れる。

 陸上運動の時には屈伸や伸脚のほかに、けんけんの運動やスキップ、ギャロップなどをいれることもある。

 どの運動でも、トラックや運動場全体を軽く一周走らせること。

 低学年では、雲梯やのぼり棒などに触れる機会を増やすこともある。
 これは高学年でもしていたこともある。
 運動場を一周してくるときに途中でのぼり棒を上る運動を入れるなどして変化をつける。

 縄跳びを混在させることもある。始めの5分に縄跳びを入れておいて、各自取り組ませる。

 これなら、教師の指示は不要になる。カードを持たせておき自分たちで記入もできる。

 集合の形態もその時に応じて変えていた。
 基本は「教室並び」。教室の座席と同じ配置で並ぶ。これならグループも近いし、子どもたちも整列に混乱しない。
 「教室並び」は体育以外にも活用できるので意外に便利だった。号車ごとに縦に並べると2列縦隊にもなるのも、一度教えればすぐにてきるようになった。

 ボール運動やリレーのように別のチーム編成をしているときは、チーム単位で並ぶようにしていた。

 こうしたことは一度決めておけば、後は柔軟に対応する方が時間の無駄がなくなる。集合のルールを決めるのは、あくまでも主運動、主活動の時間を確保することが目的だ。

体育指導 「主運動」の時間を確保するための微細シリーズ
 01 「主運動」という視点
 02 着替え
 03 教室移動
 04 教室移動(高学年)
 05 教室移動(残り時間)
 06 準備・片付け
 07 準備・片付けの微細なコツ
 08 準備運動・集合
 09 器具・用具・道具の整備
 10 使用割
 11 学習カード
 12 個人の主運動を確保1
 13 個人の主運動を確保2

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