体育指導25協応動作

協応動作

 人間の体は、動くときに全体の筋肉が連動して動く。

 例えば後ろを振り向くときに首だけを動かすのではなく、肩から腰までを動かしている。ぎっくり腰になると、こんなところも実は動かしていたのかと実感する。

 そうした何気ない動作だけでなく、縄跳びの時に手首の動きに合わせて跳躍をする、ボールを投げるときに腕の動きに合わせて下半身が動くというような複雑の動きもある。

 こうした体全体の連動した動きを協応動作という。

 先にも述べたように、縄跳びを跳ぶ時には、手首の一回旋で、跳躍を一回する。この動きの連動(つまり協応動作)ができなければいけない。小さな子どもが縄跳びを跳ぶ時に、まず縄を回し、地面にきた縄を跳び越す動作をするのは、手首(というより小さな子どもは腕ごと回しているが)の動きと、跳躍がばらばらになされているからだ。

 縄跳びを指導するときに、一番初めはここから始める。縄を回す、跳ぶを交互に繰り返していきながら、少しずつ動きが協応するようにしていく。

 

 二重跳びは、一跳躍のうちに手首が二回旋する運動である。これを知らない子どもたちは高く跳躍することで滞空時間を長くすればいいと、ジャンプばかりを頑張る。

 しかし、練習すべきは手首の方である。二回旋をテンポよくできるようにしていけば、あっさり跳べるようになることが多い。(跳べない要因はほかにもあるがここでは割愛する。)

 手首を回す練習で今までに最も効果があったのは、音であった。

 すでに二重跳びができる子どもたちの縄を回す音を聞かせる。そして、同じ音が出るように回してごらんと、指示をする。これで突然できるようになった子どもは何人もいる。

 ボールを投げる運動も協応動作の典型的な例である。

 小さな子どもがボールを投げるとき、腕だけで投げている。これを投げるタイミングに合わせて地面を踏み込むことを教えると投げ方が変わる。

 逆上がりも足を蹴り上げるタイミングと、腕で腰を鉄棒に引き付ける動きが協応している。もっとも、上手な子どもになると、蹴り上げる動きがなくとも、腕の筋肉と腹筋だけでゆっくりと足を上げることができるようになるが。

 体の動きを見ていると、こうした特徴に気づくことができる。発見がおおければそれだけ子どもへの指導もしやすくなる。

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