優先順位

働き方改革

 友人から飲み会に誘われた日に、前から楽しみにしていたサッカーの中継がライブであるので、飲み会の方を断った。
 これは、「飲み会」と「サッカー」を選んだ結果、「サッカー」の優先順位が高かったということになる。
 もしその日に突然、家族が倒れたとなれば急いで家に戻り、病院に連れていくなどの対応をするだろう。「サッカー」よりも「家族」の方が優先順位が高いということになる。

 人は、こうやって生活の中では、いつも優先順位を決めて行動をしている。優先順位はその人によっても違うだろうし、状況によっても刻一刻と変わってくる。

 ここで大事なことは、自分の行動は、自分の優先順位で決めているという自覚である。

 今日は「一斉定時退勤日」と決まっているのに、なかなか帰らない人がいる。その人は、「忙しいから」「仕事が終わっていないから」という。
 しかし、その忙しい人も今から新幹線に乗らなければいけないなら、時間をきっちり守るだろう。段取りを考えて、間に合うように学校を出るだろう。
 これは「仕事」よりも「新幹線」の方が優先順位が高いことを意味する。

 逆に言えば「一斉退勤日」に帰らないのは、目の前の仕事を優先させているからである。
 もしかしたら、その人も「今日は見たいドラマがあるから8時には帰ろう」と思っているかもしれない。
 その時は「ドラマ」が「8時過ぎまで仕事」よりも優先順位が高くなっている。だから、ドラマが6時から始まるなら、さっさと帰るかもしれない。(笑)

 もちろん、個人の意志だけで決められない優先順位もあります。明日までに仕上げなければならない報告なら、今日中に書かなければならない。子どもの事故など、何をおいても対応しなければならないことだって出てくる。

 しかし、平時において多くの場合「優先順位」を決めているのは個人一人一人である。

「子どものノートを見なければ」と思っている人は「定時退勤」よりも「ノートチェック」に優先順位を高く置いているということである。もっと優先順位の高いものがあれば、ノートを見るはあきらめるだろう。
 そう考えると、忙しさの原因の中で、イメージしている以上に「自分の判断」が影響していることが分かってくるのではないだろうか。

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