情報を遮断して効率を上げる

働き方改革

 教師の仕事は、細かく、範囲が広く、そして量が多い。子どもに関する様々な情報を瞬時に取り入れつつ、判断していく毎日である。

 「判断疲れ」という言葉がある。人間は日々、何らかの思考をし、判断をしながら、行動している。その判断が複雑で多岐に渡り、回数も多ければ、疲れが蓄積されるということだ。
 脳も筋肉と同じように使い続けると疲れるのだ。

 この「判断疲れ」を少しでも減らしていければ、多少の働き方改革に貢献できる。

 職員室の机の上はどうなっているだろうか。理想はフラット、つまり何もない状態である。
 透明のビニルマットの下にいつまでも不要の資料を入れたままになっていないだろうか。

その資料が小さく「判断疲れ」を起こさせる要因になっている。

 人は、何か目に見えたり、聞こえたりすると、それに対応して思考する。ビニルマットに入れておいた昔の資料が何気なく目に入る。そのたびに、意識せずともその資料について考えている。
「あ、〇〇の資料だ。」
そして
「あ、これはもういらないよな。」
と判断している。毎回である
 電話番号のメモ一つでも「あ、〇〇の電話番号だな」と思考する。
 同じくパソコンのデスクトップにアイコンが山のようにあると、それを見ながらいちいち思考する。そして、「あ、これは急がなくては」「これはまだあとでいい」と今まで同じことを何度も何度も思考する。
 引き出しを開けても、ファイルを開いても、同じような思考が繰り返される。脳の無駄遣いである。

 この思考そのものが無駄である。なければ、気づきもしないので思考することもない。

 不要なものはすべて処分する。目の前から一掃する。パソコンのデスクトップはアイコンを置かない。引き出しの中の文房具も最低限の数にする。不要だと思うファイルは処分する。

 単純にものを減らすだけで、思考の量が減る。それだけ疲れなくて済む。仕事も少しずつはかどっていく。
 不要なものに思考を持っていかれるのはとても短い時間だが、これが年間だとかなりの量になる。

 皆さんにもあるはずだ。いつも目に留まるたびに気になるものが。

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