新・教師のための働き方改革

働き方改革

 数年前から、中学校の部活問題を筆頭に教師の働き方改革が話題になってきました。
 世界に類を見ないほどの超過勤務が常態化していると言われてきました。また、病休者や退職者が一定数いることはずいぶん前から指摘されていました。
 最近では、教職を目指す人が減り、採用試験が低倍率であったり、現場が慢性的な人手不足であることも問題になっています。

 マスコミでも取り上げられ、行政も現場も少しずつ取り組みを増やしてきました。
 さまざまな提言がなされ、改革案も出ているようですが、どうにも改革の実感がわきにくいのも現実的な感覚ではないでしょうか。

 教師の働き方改革は、問題が複雑なのです。
 行政的な問題だけでなく、この国における教師のイメージや立ち位置、培ってきた文化、マスコミをはじめとする社会からの批判と要望、さまざまな要因が複雑に層を作っていて、解決を困難なものにしています。

 もはや会議が一つ二つ減るというような議論では答えが出てこない状態です。
 またICT導入を中心として新しいことを試みようとすることが、効果的に推進されず、むしろ混乱をまねていることも働き方改革の素材要因になっています。

 ここでは、一言では解決策の出ないこの問題について、提案を試みます。
 時に悲観的に見えるかもしれません。あるいは教師の立場からすれば耳が痛いような話も出てくるかもしれません。
 しかし、一度はあえて現実を直視しなければ未来への道はないと考えています。

 教育は国家を支える大切な柱の一つです。
 教師の働き方改革は、教師一人一人の生き方の問題であると同時に、国家の未来を考える重要な視点です。

 今までとは違った切り口での提案を試みます。
 いばらの道を覚悟のうえで、前に進んでいこうと考えています。

 未来の教師が、今の取り組みを笑い話として思い出してくれるような社会を目指して。
  
                     随時更新していますので、ご期待ください。

1 今すぐ動き出すために

 未来のためにあえて現実を直視しよう
 学校制度は言わば「超巨大企業」 
 沈みゆく我が国の現状
 コスパが話題になる理由 若者こそが先見の明がある

2 教師を取り巻く残念な現状

(1)行政的な限界 
 人口減少と労働力不足 教師を希望する人はますます減る?
 ベビーブーム 教職現場特有の人口ピラミッド
 教育予算は上がらない 金が出ないのは議員が悪いわけではない
 お金が必要なのは教育だけではない 高齢化への対応を求められる社会
 予算のためのエビデンス 予算が必要なら明確な説明が必要
 1兆円のタダ働き みな教師の善意に甘えている
 報告書の行方 それも民主主義だとあきらめるか

(2)不合理な社会的位置づけ
 構造的な欠陥 勤務開始のおかしな構造 
 裁判所の残念な判決 現場の方が開き直るしかない
 給料がいくらになれば人が増えるか もはや手遅れではないのか
 無責任な教育談義 誰もが語る教育論、それでどうしたらいい?

3 「教える」という仕事の特徴 

 教師の疲労「感」の原因
 信頼という基盤の脆弱さ
 教職は専門職であり、芸事である
 極めるほどに道は険しくなる

4 現状に慣らされていく現場の仕掛けを暴く

(1)誰も言い出さないからずっと残っている 
 積み上げられてきた文化を疑う ずっとやってきたこと自体を疑うのには勇気がいる
 制度疲労を起こす地元研究会 いかなる組織にも栄枯盛衰はある
 悪しき習慣 これって他ではやってないの?

(2)弱すぎる守りのシステム
 保護者と向き合えなかった教育現場 その負債を今なお払い続ける
 1人しかいないのに24時間勤務 システムを不備を個人の力でカバー
 公務員でいいじゃないか 始められるところから始める

(3)もはや古くなった組織体制
 学年帝国 時間外の打ち合わせなど論外 学年主任が効率化を阻む
 会議は合意形成の場 自己主張するではない
 そろえないと困るのか(掲示物編)
 ナウマン象と化した研究授業
 散らばる情報は誰が束ねるのか? 気づきにくいボトルネック

(4)「生産性」という視点から見て気づく教育現場
 教育現場に「生産性」という視点
 行政から見る教職の「生産性」
 教師の意識の中の「生産性」
 教育効果としての「生産性」
 狭められる視野

(4)給特法のもたらす予想外の弊害
 給料と仕事が分離(いいこと)
 給料と仕事が分離(悪いこと)

5 自らの中に気づかず残る改革へのブレーキ意識 

(1)現役教師が陥りやすいこの法則
 デジタル化では時短できない 「パーキンソンの法則」第1の法則
 リミッターなき勤務時間 個人に委ねられる勤務管理
 無限に続く教材研究
 教科書「で」?「を」?
 脱「パーキンソンの第一法則」を目指して

(2)選択は常に「優先順位」で判断している 
 優先順位
 漠然と優先順位を決めない

(3)奥深くまで根付いてしまっている学校文化
 総論賛成 各論反対
 「ねばならない」
 クレームを恐れ守りに回る学校現場
 厳密に言うと・・
 パーキンソン第3の法則
 非論理的な議論
 非論理的な議論2 変化への抵抗
 授業に触れたがらない

(4)脳がブレーキをかけている
 古き良き時代の残影 闘うべき相手は自分の価値観か
 変化を嫌がる脳と向きあう 脳はどんなにいいことでも変化には抵抗感がある

6 独りでも達成できる働き方改革

(1)第一歩目は自分の思考から
 自分で立ち上がるしかない
 メンタルブロックを破壊せよ 自己満足からの脱却 働かせホーダイの悪影響
 教師1.0との闘いを覚悟せよ 古い美徳が後ろからブレーキをかける
 改革は手抜きではなくむしろ理想に近づける
 生涯の時間を計算する

(2)立ち位置を決める
 新年度自ら退路を断って宣言せよ
 自分の仕事のどこに問題があるのか
 自分の限界を決めて仕事をする
 しなくていいことはしない
 オプションに頼らない 子どものためと思いつつ教師自身が苦しむ道へ突き進む

(3)脳の負担を削り落とす
 ルーティン化で確実に日々をこなしていく
 情報を遮断して、効率を上げる
 モノを持たない(職員室編)
 モノを持たない(教室編)

(4)仕事は「教室で完結」する
 絶対家に持ち帰らない
 テストの採点は授業中に完結 教育技術シリーズより
 ノート指導の最大効率化 教師よりも子どものためになるかも
 「宿題依存率」を下げる 宿題をあてにした授業をやめる
 宿題の出し方・見方 

(5)仕事の全体像を常にイメージする
 授業時数を管理せよ
  卓上カレンダー
  エクセル時数管理シート

(6)教師流「生産性向上術」
 デジタルの矛盾を自覚せよ
 教科書の最大活用 初等教育論にシリーズを掲載中
 教材研究は最低と最高を決めておく

7 学校が変わる・学校を変える 職場で取り組む働き方改革

本業に集中する率を高めよ
定時退校日というのは習慣化への小さな小さな一歩
定時退勤で殺伐?いえいえ!
発想の転換
9割を維持することで1割に特色を出す
年間指導計画を分析せよ

8 あなたのポテンシャルを最大限に引き出すために

教育という名の「仕事」 2023,04,21新着
「ライフシフト」が示す人生100年時代の生き方 
教師は誇り高き時代の最先端である
働き方改革最終目標 そして次のステージへ

番外編 ここが変だよ、教頭職

命令系統の不思議
部下が50人の係長
重要度不明
これはアナログ
不完全なデジタル化
紙はいらない

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