学年主任7 新しいことに挑戦しよう

学校システム

新しいことに挑戦しよう

 6年生の担任は、その難しさからか、割と経験者が選ばれることが多い。
 その中に時折、初めて担任をする人を入れて、一緒に取り組むことで若手育成をしていくというパターンになる。
 自分が学年主任だったときに、学年で行事などの話をするときには、「できるだけ新しいことに挑戦しよう」と話をしていた。

 修学旅行の日程の話がある。
 いつもなら昨年度の段階で日にちも宿泊場所も決まっているのだが、その年は諸事情で変更することになった。
 修学旅行の定番日程は「木曜・金曜」である。翌日が土曜日で休みだからだ。
 どの学校もその日程を組むので、当然、旅先にはいろんな学校がひしめき合っている状態になる。

 福岡では、長崎に修学旅行にいくのがほとんどであり、日程もほぼどの学校も似たり寄ったりである。だから、旅先で知っている他校の教師と顔を合わせることがしばしばある。
 高速道路のサービスエリアに「福岡市立〇〇小学校様」のバスが何台もとまっている。

 そういう状態なので、一度は「火曜・水曜」の日程で行ってみないかと、同学年に持ちかけてみた。
 予想通り二人は難色。理由は「やったことがない。」である。

 その時は学校長の考えもあって結果的に、「火曜・水曜」になったのだが、その時に学年に、タイトルのことを話した。
「多分、二人ともこれからも6年担任になったり、あるいは教務や管理職になったりするかもしれない。
 その時に『やったことがないから』と理由だけで一つの意見に固執するベテランになるよりは、『この経験もある、あの経験もある、でも今はこう思う』っていえるベテランになった方がいいと思う。
 だから、なるべく今までにやったことのない方法でやってみよう。」

 このあと、小さな変化も含めて、(学校の中でも)今までにやったことのない方法を研究授業や行事の中で取り入れるような実践をやってきた。楽しかった。

 もちろん、修学旅行の日程は、学校の行事や子どもたちの健康状態などを優先的に判断するのは言うまでもないことである。念のために。

学年主任シリーズ 意外に語られてこなかったことに独断と偏見で切り込みます
01 先の見通しが第一の仕事
02 勤務時間は厳守!
03 やってはいけない打ち合わせ
04 チームでの合意形成の方法
05 初任者の教室を1000回見た
06 高段の芸「評価基準」
07 新しいことに挑戦しよう
08 時数計算は決して粗末にしない
09 そろえることより説明責任
10 仕事の任せ方

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