あいさつの所作

教育技術シリーズ

 あいさつの習慣が大切であることは、多くの人が賛成するだろう。しかし、そこにていねいな指導が入っているかと言えば、残念な状況の方がほとんどである。

 4月の出会いの時から、ていねいに指導して定着させておくと、一年間うまくいく。

<基本パターン>

 先言後礼という。言葉を言い切ってから、礼をする。「おはようございます。」の「す」まで言い切ってから、礼をする。言葉を言いながら頭を下げない。

 手は体の横に添える。前で両手を重ねるのは、違う方法らしい。

 目を見て言葉を発し、頭を下げた後に再び相手の目を見る。相手のが目上の場合は、返礼があって完了である。

<朝のあいさつの場合>

日直 「起立」

 全員が立つ。合図から全員が教師と目を合わせるまで時間を短く。私は「起立3秒」と呼んで教えていた。

日直 「礼」

全員 「おはようございます」言い切って、頭を下げる。頭を上げ教師を見る。

教師 「おはようございます」

日直 「着席」 

 慣れてくると、子どもたちの呼吸もあってくる。それもテンポよく、だ。教師が返礼の言葉を返すまでは、子どもたちは着席しない。

 教師も一緒に礼をする場合がほとんどだろうが、目上の立場という考えであれば、挨拶を受けてから返すという形にしておく方がいい。何より一緒に頭を下げていると子どもたちの姿を見ることができず、指導ができない。ちなみに私は自分が返礼するときは、頭を下げていなかった。

 この基本パターンを身につけると、将来的にも子どもたちが恥をかくことはないだろう。

 以前に赴任していた学校では(当時は体育館で集合する機会があった。)、先言後礼を全校でやっていたので、「校長先生のお話」などのあいさつは無理なくそろっていた。

 ろうかですれちがう時のあいさつも同じである。

 はじめのころは教師から声をかけていくだろう。子どもからあいさつができるようになるとすれ違いざまでも、子どもたちもできるようになる。

朝の会・帰りの会・あいさつシリーズ  子どもに所作の美しさをマナーの大切さを少しずつ教える
 朝の会は基本的に不要
 帰りの会も基本的に不要
 あいさつの所作1 基本 朝のあいさつ
 あいさつの所作2 応用 帰り・給食のあいさつ
 あいさつ 個人でできてこそ
 あいさつ その価値を教える
 所作が美しい子ども お礼が言える子どもを育てる
 中途半端な活動は負の教育になる しなくていいことを教える教育

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