水泳指導10 ふし浮き

体育授業のコツ

 臥浮きも「浮く」の一つなのだが、ここでは泳ぎへのステップとして位置付ける。

 臥浮きの課題は以下のとおりである。

1 長く浮く
2 脱力する
3 脱力しながらも姿勢を整える
4 バランスを維持する

1 長く浮く
 いうまでもなくより長い時間姿勢を維持できることは、今後のステップ向上に不可欠の要素である。

 水での活動の時間が長くなると、自然に水に慣れ、息苦しさも減ってくる。それでも時間を常に意識させ、教師がカウントするなどの活動は織り込んでいく。

2 脱力する
 「浮く」練習のうちから力を抜くことは、言い続けていくのだが、ここでは独りで浮いていても脱力できるようにする。「おばけのように」とか「海草のように」というような指示の言葉はいろいろある。子どもに合う言葉でイメージさせるといい。

 脱力も、これから先ずっと必要になる。

3 脱力しながらも姿勢を整える
 初期の脱力は、手も足も広げた状態になることが多い。これを手も足もつけて、泳ぎのような形のまま浮けるようにする。

 この指示を出すと、また力が入る子どもがいるので、声をかける。

 この段階まで来たときに、浮いている子どもの手を引いて進ませてみる。はじめ子どもはびっくりするが、「泳いでいるってこんな感じ。気持ちいいでしょ。」と声をかけてみるといい。自分で泳げなくても水の流れを今から体感させておくことはいい。

4 バランスを維持する
 3までができれば、同時にこれもできるようになるだろう。力が入っている子どもは浮きながらまるで沈没する船のように傾いていくことがある。

全員25m完泳を目指す水泳指導ラインナップ

水泳指導 準備シリーズ 学年全員の指導をターゲットにします
 01 泳げることの向こう
 02 指導は5月に始まる
 03 指導の全体像
 04 子どもたちのエピソード
 05 指導の系統

水泳指導 浮きの指導シリーズ 苦手な子どもたちはここからていねいに指導します
 06 顔を水につける
 07 もぐる
 08 浮く指導
 09 浮く指導の小さなステップ
 10 ふし浮き
 11 けのび
 12 けのび微細な指導

水泳指導 息つぎの指導シリーズ 25m完泳しない大半の理由はここにあります
 13 息つぎ
 14 ボビング
 15 連続したボビング
 16 浮きと呼吸の連動
 17 浮きと息つぎの発展

水泳指導 ストロークとキックの指導シリーズ 協応動作という考えを水泳にも取り入れます
 18 キックとストローク
 19 ストロークどこを見るか
 20 腕に水の抵抗を感じるか
 21 キックの練習
 22 キックとストロークの連動
 23 ブレスをいれた泳ぎ 
 24 クロールのブレス

水泳指導 目標の25mへの指導シリーズ いよいよゴールへ向けて詰めの指導です
 25 完泳への力を蓄える
 26 目標25mへ
 27 完泳までの道のり
 28 酸素摂取能力

水泳指導 まとめシリーズ 学校全体で指導ができると負担軽減・効果倍増なのです
 29 保護者への話
 30 全校での指導
 31 全校での指導系統案

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