水泳指導16浮きと呼吸の連動

 プールサイドにつかまってのボビングができるようになったら、いよいよ臥浮きの状態で同じことができることが目標となる。

ここで、ようやく浮きと呼吸を連動させる練習に入ることになる。

 子どもたちには、呼吸を意識させるよりも、長時間浮いていることを意識させるようにする。そのために、この練習は呼吸の練習なのだが、名称を「連続臥浮き」と名付ける。

 どうすれば連続して長時間臥浮きができるようになるかを考えると、自然とボビングの方法に行きつく。

 浮いたまま呼吸をするためには、顔を上げている時間がなるべく短くなければならない。

 これまでの練習の目的は浮きながら呼吸をするためだったと、ここで説明をしてもいい。

 何度かさせながら、今までできていたことが続けてできているかを確認する。教師の仕事は、この練習の成果が確実に積みあがっているかの確認と意識づけである。

 まず臥浮きをしながら息が吐けているかを見る。息を吐かないと、顔を上げても息が吸えない。つまり、呼吸をしてない状態になる。

そうでなければ、顔を上げた状態で、息を吐くことと吸うことの両方を行うことになり、時間がかかり浮きの状態を維持できなくなる。

水中で息を吐くのは必須の条件である。

呼吸をするときは、顔は正面にあげていい。顔を上げたときに、腕全体で水を抑えつけるようなイメージをもつと、顔が自然に上がる。

 水中で息が吐けていたら、今度は顔が上がった瞬間に「パッ」と水を吹き飛ばし、素早く息を吸っているかを確認する。

 まずは一回できたら合格である。これを連続して行うには、別の条件が必要になってくるのである。

 これも何度も練習をさせる。この水準になると、子どもたちの上達の速度も次第に上がってくる。

全員25m完泳を目指す水泳指導ラインナップ

水泳指導 準備シリーズ 学年全員の指導をターゲットにします
 01 泳げることの向こう
 02 指導は5月に始まる
 03 指導の全体像
 04 子どもたちのエピソード
 05 指導の系統

水泳指導 浮きの指導シリーズ 苦手な子どもたちはここからていねいに指導します
 06 顔を水につける
 07 もぐる
 08 浮く指導
 09 浮く指導の小さなステップ
 10 ふし浮き
 11 けのび
 12 けのび微細な指導

水泳指導 息つぎの指導シリーズ 25m完泳しない大半の理由はここにあります
 13 息つぎ
 14 ボビング
 15 連続したボビング
 16 浮きと呼吸の連動
 17 浮きと息つぎの発展

水泳指導 ストロークとキックの指導シリーズ 協応動作という考えを水泳にも取り入れます
 18 キックとストローク
 19 ストロークどこを見るか
 20 腕に水の抵抗を感じるか
 21 キックの練習
 22 キックとストロークの連動
 23 ブレスをいれた泳ぎ 
 24 クロールのブレス

水泳指導 目標の25mへの指導シリーズ いよいよゴールへ向けて詰めの指導です
 25 完泳への力を蓄える
 26 目標25mへ
 27 完泳までの道のり
 28 酸素摂取能力

水泳指導 まとめシリーズ 学校全体で指導ができると負担軽減・効果倍増なのです
 29 保護者への話
 30 全校での指導
 31 全校での指導系統案

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