水泳指導5 指導の系統

体育授業のコツ

 25mを泳げるようになるためには段階がある。一つの段階を十分に体感できた上で、次の段階にあげていく。

 これは複数学年を経て指導するときも、一つの学年の中で一気に指導するときも段階は同じである。

 1 顔を水につける

 2 もぐる 全部水の中に入れる

 3 うく

 4 臥浮き

 5 けのび

 6 ブレス(息継ぎ)

 7 ある程度のキックとストローク


 8 キック、ストローク、ブレスの連動

 泳げないという子どもは、このステップのどこかでつまずいている。そこまでさかのぼって指導をして、できるようになったら次のステップで上げていく。

 しかし、何人もの子どもを同時に指導する時には、一人一人のつまずいている段階はさまざまなである。教える教師の方が手が回らなくなる。

 この場合、一番簡単なステップ(この場合、顔を水につける)から全員で取り組む。できる子どもたちにも経験の蓄積(後述)のためにどんどんさせていく。

 ある程度できるようになったら、全員を次のステップに進ませる。つまり「もぐる」「うく」に進ませる。どうしても顔に水がつけられない子どもを、教師のそばに置いて、全体を指導しつつ、その子どもにも個別に声をかける。

 こうして下のステップから、同じように経験させていくことで、どの子どもも経験の蓄積がなされていく。差が開いてくると、一定の水準でグループにくくり、同じ活動をさせていく。グループ単位に子どもたちを見ながら、こまめにこのグループを編成し直しながら、それぞれの子どもに練習の空白ができないように指示を出していく。

 この辺りの案分は、実際の人数などによるので、明確は方程式はないが、教師の瞬発的な判断が常に必要となる。

全員25m完泳を目指す水泳指導ラインナップ

水泳指導 準備シリーズ 学年全員の指導をターゲットにします
 01 泳げることの向こう
 02 指導は5月に始まる
 03 指導の全体像
 04 子どもたちのエピソード
 05 指導の系統

水泳指導 浮きの指導シリーズ 苦手な子どもたちはここからていねいに指導します
 06 顔を水につける
 07 もぐる
 08 浮く指導
 09 浮く指導の小さなステップ
 10 ふし浮き
 11 けのび
 12 けのび微細な指導

水泳指導 息つぎの指導シリーズ 25m完泳しない大半の理由はここにあります
 13 息つぎ
 14 ボビング
 15 連続したボビング
 16 浮きと呼吸の連動
 17 浮きと息つぎの発展

水泳指導 ストロークとキックの指導シリーズ 協応動作という考えを水泳にも取り入れます
 18 キックとストローク
 19 ストロークどこを見るか
 20 腕に水の抵抗を感じるか
 21 キックの練習
 22 キックとストロークの連動
 23 ブレスをいれた泳ぎ 
 24 クロールのブレス

水泳指導 目標の25mへの指導シリーズ いよいよゴールへ向けて詰めの指導です
 25 完泳への力を蓄える
 26 目標25mへ
 27 完泳までの道のり
 28 酸素摂取能力

水泳指導 まとめシリーズ 学校全体で指導ができると負担軽減・効果倍増なのです
 29 保護者への話
 30 全校での指導
 31 全校での指導系統案

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