研究授業 時間厳守が絶対条件の理由

学校システム

時間を守ることは絶対条件である 研究授業シリーズ

 これは、通常の授業でも同じことが言えることであるが、特に研究授業では時間を守ることが絶対条件である。
 いつもよりも時間をかければ、できるようになるのは当たり前である。限られた時間の中の工夫を考えるところに授業を研究する意味がある。

 こういうところに、教師の仕事の「生産性」の問題が見えてくる。
 教育という仕事には「生産性」という考え方がなじまないと思っている人が多いだろう。
 たしかに、教育の結果とは今目の前に見えてくるものだけでは分からない。数値化もしにくい。子どもの特性もあるから、個々の対応にも限界がある。

 教育には生産性の考え方がなじまないだろうが、教育の仕事は別である。

 教師は、限られた時間と場所(と予算)の中で、子どもたちの教育を考える仕事をしている。
 その中で一定の成果を出していくことが仕事なのである。
 だから、自分たちなりに限られた中での目標を設定し、効果を上げることを考えていかなければならない。

 すなわち授業を45分で終えることは、教育という名の「仕事」だからだ。

 研究授業を行い、公開し、互いに学び合うことは、授業という方法によって教育の効果を上げていくためにどうすればいいかを、考えていくためにある。

 だから、時間オーバーする授業を見せられても、他の学級への転用がそもそもできないという意味で、すでに失敗である。

 「授業で効果を上げることだけが目的なら、ずっと計算ドリルをさせれば?」などと考える人がたまにいる。
 練習問題さえ与え続ければ、学力が上がるという考え方そのものが短絡すぎる。

 それこそ、人に教育をすることはそんなに単純なものではない。

研究授業シリーズ
01 研究授業とは
02 見てもらうのはいいこと
03 メタ認知しようとする
04 子どもにもメリット
05 ハイレベルな授業は地味になる?
06 ドラマは準備不要
07 参観者もドラマを期待しない
08 連続公開への挑戦
09 指導案はとりあえず書く
10 過度な掲示は誘導となる
11 しない方がマシな準備
12 研究にならない準備
13 研究授業の準備・はじめの一歩
14 指導要領の「解釈」
15 指導要領の「総則」読むべし
16 指導要領「改訂の主旨」
17 教科書の指導書
18 先行研究集め
19 一本の井戸を深く掘る
20 ノートに情報を集約する
21 研究授業の準備を一言で言えば
22 授業当日に何を見るか
23 協議会の持ち方
24 そろえることの愚かさ
25 協議会の攻防(上級編)
26 とことん学ぶ研究授業への参加の仕方
27 高生産性の研究授業
28 時間厳守は絶対条件

 

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